2009年1月3日土曜日

今年の一冊

今年も年明け早々から暇さえあれば本を手にしています。
そして、今年最初に手にした一冊が「リンカーン演説集」です。

奴隷解放の父といわれるアメリカのリンカーン元大統領ですが、
時代的にはちょうど日本の幕末1860年代に大統領職を務めていました。
奴隷の解放をめぐってアメリカ国内が二分され戦ったときに、
北軍の最高司令官を務めていたわけです。

私も、この本のを読むまでは全く知らなかったのですが、
彼は当時のアメリカの国民のほとんどがそうであったように
非常に貧しい家庭に生まれ、早くに母親を亡くしています。
学校へはろくに通うことができませんでしたが、
苦学の末、弁護士の資格を取り活躍しました。

その後政治の世界に身を投じ、推されて2度の大統領選挙に勝利しますが、就任直後から命を狙われる存在であったようで、
2期目の最初の年、南北戦争の終結直後に凶弾に倒れます。

この演説集には、有名なゲディスバーグでの演説や、
2度の大統領就任演説などが含まれていますが、
いずれも法律家らしい理路整然とした
そしてハートを打つ熱い言葉にあふれています。

その後150年の時を経て、今年のアメリカにはついに黒人の大統領が就任します。
今のアメリカは、世界の政治・経済の分野において、
当時とは比較にならないほど重要な地位を占めています。
リンカーンをこよなく尊敬するといわれる
若い大統領の手腕に期待したいものです。

今年は、そのリンカーンの生誕200年でもあり、
敬意を表する意味で今年の最初の一冊にいたしました。

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