2009年6月30日火曜日

夏越しの大祓い

今日は6月30日、2009年の折り返し点を迎えました。
京都市内の各神社には茅輪が懸かり、半年の反省をしようとする善男善女がくぐっておられます。
また、この時期には「水無月」というお菓子を食べる習慣などもあって、京都という街は本当に面白い街である。

さて、この半年間を私なりに振り返ってみたいと思います。
先ず最大の変化は、父が自宅を出て軽費ホームに入所したことです。今年の初め、私にとっても父にとっても断腸の思い出はありましたが、今となっては、あのときに思い切って良かったと思っています。おかげで父もたくさんの人の中で生活することで、それなりに張りも出てきているようで、血色も良く、少々ふっくらしてきたと自分でも反省しきりです。(足腰が弱っているので、重くなるのはかなわんようです)。

二つ目の大きな変化は、4月の人事異動です。
それまで、10数年にわたり、産業振興に係る仕事をしていたところ、正に晴天の霹靂とも言うべきか、府の国際交流部門への異動を命じられました。地方公務員では珍しい海外勤務を経験しているとはいえ、10年前の話であり、とてもそんなことを声高に言える状況ではない。今なお戸惑いながら仕事を進める毎日である。

今年は昨年とは違い、「量より質」の読書と誓いを立てたはずが、全くの企画倒れ。只ひたすら何かに追われるように貪り読む毎日が続いています。どこかで方向修正をしなければいけないと思うのであるが、既に170冊を越えてしまいました。

2009年6月24日水曜日

ベルリンへの空の架橋(Berliner Luftbrücke)

1948年6月24日、今から61年前東西冷戦の最先端であった西ベルリンへの検問が強化される「ベルリン封鎖」が始まりました。

1945年にヒトラーの自殺によって終結した第2次世界大戦後、ドイツの戦後処理を巡って、戦勝国の、とりわけソビエトとアメリカの間で抗争が激化し、最終的に陸の孤島であった西ベルリンを封じ込め、兵糧攻めにすることで譲歩を勝ち取ろうとしたものである。

陸上の交通路が遮断された後は、英米を中心とする西側諸国は、大空輸作戦を開始し、あらゆる生活物資を飛行機を使って、西ベルリンに送り届けました。

根比べとなったこの大空輸劇は、およそ1年続いたところで、ソビエト根負けとなりました。

その後、西ベルリンは資本主義を謳歌し、一方ソビエトに根こそぎ財産を略奪された東ベルリンは苦しい年月を送ることになりました。東ベルリンから西ベルリンへの流出を止めるため、160kmにも及ぶ壁が作られたのは、1961年のことでした。

2009年6月22日月曜日

感謝!!!

今日は2ヶ月に一度の定期検診日。
午後からお休みをいただいて、病院へ行って参りました。

ここのところ、病院へ行っても、口の中と首の周辺を軽く触診してもらうだけで、およそ2~3分。もっとも重大な作業は次回の検診日を決めることくらい、という状態が続いています。

今日は、次回の検診日8月下旬の日を決めてきましたが、その日がくると再発後丸4年を経過することになります。先生とも、ちょうどその話になり、先生曰くこの病気は、手術後1~2年がもっとも再発の可能性が高く(実際、私の場合ちょうど1年後に再発しました)、年を追うごとにその危険性は低くなるとのことでした。特にこの4年間は全く不穏なことがなかったので、リスクはかなり低くなっている、とのことでした。

巷間よく言われるように、この病気はうまくつきあっていくことが重要で、決して力でねじ伏せようと思ってはいけません。そういう意味では、この4年間は上手につきあえたのかな、と思っています。

今あることに、感謝!!!

別名 プラタナス

知らんかった!
別名ナノね。

2009年6月21日日曜日

夏至

今日6月21日は、一年でもっとも昼が長い一日、夏至であります。午前中は残念ながら雨模様でしたが午後には青空が見えてきました。

ところが、ものすごい湿気で、少し動いただけで汗がじっとりとにじむ、非常に不快指数の高い日となりました。どうも明日からは、連日の雨模様となりそうで、梅雨入り以降ずっと好天が続いていましたが、どうやら鬱陶しい季節になりそうです。

2009年6月20日土曜日

南天

庭の南天が花をつけました。
あまりお目にかかることはありませんが、
こんな花です。

これが、ウサギの目になるのですね。

2009年6月18日木曜日

ETC特需?

今年の春から、休日の高速道路通行料が千円均一になり、全国の販売店でETCが品薄になっているそうである。製造事業者はさぞかし、ウハウハで増産体制かと思いきや、そうでもないという報道を見かけました。

キーは「総選挙」です。
今年の9月には任期が来てしまう衆議院では、近日中に総選挙が実施されます。その総選挙に当たって、民主党はマニフェストに「高速道路の無料化」を挙げています。
これが実はくせ者のようで、今の自民・公明連立政権が引き続き政権を担当すれば好いのですが、民主党中心の政権になると、ETCそのものへの需用が無くなってしまいます。業界もさすがに、そのリスクを冒してまで増産体制へ移行するという決断はつかないようである。
それほど、次回の総選挙では与党の旗色が悪いと言うことであろうか。

知ってるつもり

最近、毎朝職場へ向かう電車の中で読んでいる本について、少々お話ししたいと思います。

今年の年頭に、今年の方針として宗教、哲学についての読書量を増やしていきたい、と言う誓いを立てておりましたが、なかなかしっかりとした本には手が出ず、周辺部分を少しずつ触っていると言う状態が続いています。

その中で、先日から道元禅師の話を弟子がまとめた「正法眼蔵随聞記」という文庫本を読んでいます。
道元禅師というと曹洞宗を日本に広め、本邦初の哲学書としても名高い「正法眼蔵」を著したことで知られています。
そのうちいつかこの正法眼蔵も読みたいと思っているのですが、誰言うことなく世紀の難読書と言われていますので、なかなか手が出ず、ある人に勧められた随聞記を先に読むことに致しました。

前置きが長くなりましたが、これがまた面白い。一つ一つの話がコンパクトで、適当な長さであり、わかりやすい言葉で書いてあるので、原文でも結構意味が取れますし、我が身に振り返って更に納得することも多くあります。

今朝読んだ一節は、次のようでした。少し長いが引用します。

示云、当世学道する人、多分法を聞時、先好く領解する由を知られんと思うて、答えの言の好からん様を思うほどに、聞くことは耳を過ごす也。
詮ずる処、道心なく、吾我を存ずる故也。只須先づ我を忘れ、人の言わん事を聞て、後に静に案じて、難もあり不審もあらば、逐も難じ、心得たらば、逐て帰すべし。
当座に領する由を呈せんとする、法を好も聞ざる也。

大意は、
最近の学僧は、自分が賢いところを知ってもらおうと思い、上手い応答の法ばかりを考えているので、話が耳をすり抜けてしまっている。
要するに、道心がなく自分を捨て切れていないからだ。
まずは、相手の言うことを好く聞いて、その後難点や疑問を問いただすべきである。
その場で、わかったような顔をするのは、法を聞いていない証拠である。

「知ってるつもり。」
反省します。

2009年6月17日水曜日

ウォームハートとクールヘッド

本を読んでいると、時々ふっと「これは!」と思う言葉に出会います。
先日、読んでいた本の中に「社会人として必ず備えなければならないもの、それはウォームハートとクールヘッドである。」という一節が出てまいりました。

さっそく、その語源を調べてみると、20世紀初頭の経済学者、アルフレッド・マーシャルの言葉だそうで、大学での関係者に向けた演説の中で、経済学者に不可欠なものとしてあげたものだそうです。
社会人ではなく、経済学者に必要なものとしたところが、なかなか秀逸で、かの竹中平蔵氏もお好みの言葉であったと聞くのですが、どうも眉唾臭く思えるのは何故でしょうか?

ところで、ウォームハート・クールヘッドを我々になじみのある言葉に直すと「仁・智」であります。
これは、孔子が言うところの五常に挙げられたものに他ならず、まさに「君子」たる者には不可欠の要素とされているわけである。

翻って、我と我が身を省みるにどうであったか。
常にそうありたいとは願っているものの、ウォームハート(仁)については、周囲の人に如何に伝わるかが大きなポイントかと思っている。
いくら自分で、仁の心の発露と思っていても、相手にその心が的確に伝わらないと、それは独りよがりに他ならないのではないかと思います。
コミュニケーションの基本は、相手の真意をくみ取り、こちらの思いを伝えることにあるが、本来的には伝える側に伝える責任があると考えている。
ということは、こちらの熱い思いが相手方に伝わるよう、我々が努力をしなければ行けないことになります。

などというようなことを、つらつらと考えているのですが、少なくとも「クールハートとウォームヘッド」とだけはならないように、精進する毎日である。

2009年6月12日金曜日

清潔と安全と

毎朝の通勤電車では、同じ車両の同じ場所、というのが皆さんのお好みかと思います。私もこの3月までは、亀岡が始発駅となる電車に乗っていたので、毎日同じ辺りに乗ることを旨としておりましたが、4月以降は少し早めの電車になったこともあって、毎朝ホームの込み具合を見て、乗車口を変えています。

先日は、たまたま空席を見つけて座ったところがトイレの前。おかげで降車までの20数分間は、えもいわれぬ悪臭に見舞われました。

列車に限らず、駅、公園などの公共空間のトイレというのは、使われ方が尋常ではなく、普通では考えられない汚れ方をしているものです。

昔、ドイツに住んでいた頃は、公衆トイレ等というものがほとんど存在せず、小さな子ども連れの身にとっては、非常に厳しいものがありましたが、一方で、デパートやレストランなどのトイレには、必ず「番人(我が家ではこう呼んでいました)」がいて、使用後すぐにトイレの掃除をしてくれます。そのかわり、その人に当時のお金で30円くらい(1/2マルク)のチップをあげるというのが、通常でした。

最初の頃は、トイレに行って金を取られるなんて!!と思っていたものですが、慣れてくると常に清潔というのは気持ちの良いものと思えるようになってきました。

国内でも、特に観光地などで有料のトイレが設置されるようになってきました。なかにはハイテクのトイレもあるようで、清潔と安全はに対する価値が評価されてきたと言うことでしょうか。(それだけ社会の相対的なモラルが下がってきているとも言えるのかな?)

2009年6月10日水曜日

悪のり

世の中には、自分のことだけを考えているヤツがいるものである。
今日の新聞に、先の新型インフルで売上が減少し、経営危機に陥った会社の話題があり、その中でかなり悪質な便乗派遣切りの事例が紹介されている。
好況時には、労働行政分野での規制緩和はプラスに働くものの、一旦不況時に陥ると貧富格差の拡大に拍車をかけるという端的な例ではなかろうか。

表題は「悪のり」としたが、単にそんな言葉ですますことができない暴挙であると考えている。悪用されるような制度は、作ったヤツが悪いのか、悪用するヤツが悪いのか。

我々は何を以て我が身を護ればよいのか。

梅雨入り

関西を含む西日本では、昨日一斉に梅雨入りしたようで、今日も一日うっとうしい天気になった。
湿気を多く含んだ空気が蔓延するこの季節、体だけでなく気分も湿りがちになるのが、さらにうっとうしいことである。

よく言われるとおり、いわゆる先進諸国でこの種の雨期を持つのは日本くらいであるが、逆に言うとそれが日本文化の豊かさ、多様性をもたらしているとも言えなくはない。
とはいえ、うっとうしいことには違いがなく、何とかこの季節を快適に乗り切れないものかと考えている。

思えば、10年前にドイツに住んでいた頃に、一番感激したのが、このうっとうしい梅雨がなかったことで、運が良ければからっとした好天気が続くことも稀ではなかった。
一方で、驚くくらい天候は不安定で、5月頃に30度近い真夏がやってきたかと思うと、8月になっても連日の雨と20度前後の寒い日が続くといったことも経験した。

人類の歴史を振り返ってみると、こういった過酷な環境に生きていた者が、それに適応するために知恵を働かせ、今の文明社会を成立させてきたとも言われる。

などと、うっとうしさを紛らすためにいろいろと考えてみても、うっとうしいことには変わりはない。
何とか、この憂さを晴らす術はないものだろうか。

2009年6月9日火曜日

イソップ寓話集

先日から、岩波文庫の「イソップ寓話集」を読んでいる。
ウサギとカメ、アリとキリギリス、北風と太陽などなど、子どもの頃からなじみのあるお話しが満載である。

この本で語られている寓話は非常に短いものから長いものまで様々で、「寓話」の名のとおり寓意に満ちている。
本来「寓意」とは、裏に隠された意味なので表には現れないもの、と思うのですが、本書の場合には物語の前後に「このことは○○○○と言うことを説き明かしている」と書かれているものが多い。
これらの寓話が成立した時期については、明らかになっていないが、これらの話から読みとれる寓意も、その時代を写し出しているものと推察される。

例えば、次のような話についてはどうだろうか。

ザクロとリンゴと茨
ザクロとリンゴが実の立派さを競い合った。
言い争いがいよいよ熾烈になるのを
近くの垣根から茨が聞きつけ口出しするには、
「仲間よ争うのは止めようではないか。」


ここから導き出される寓意とは何か。
この物語は次のように続きます。

このように、数にもあらぬ者までが、
優れた人たちの揉め事に
しゃしゃり出ようとするのである。


この寓意は、現代に通じるのであろうか。

堀川



一条戻り橋から御池通まで
きれいに整備が終わりました。
なかなかの散歩道です。

2009年6月7日日曜日

選挙間近?

6月に入り、そろそろ総選挙がみんなの視野に入ってきたようだ。

現在の衆議院議員の任期は9月10日までなので、少なくともそれを過ぎると選挙をやらなければならず、昨年来、今か今かと待たれていた時がついにやってくるというところである。

なぜこれほど待たれていたか、ということについては巷間いろんな人が言われているのであえて繰り返すつもりはないが、選挙の洗礼を受けない内閣が3代続いたのだから、ここはやはりちゃんと選挙を、と思うのが通常の考えではなかろうか。

ところで、ここ数日亀岡駅から電車に乗るとき、現職、元職の国会議員さんご本人が、日替わりで駅頭に立ち、出勤途上の人たちに挨拶をされている。これも、選挙までいよいよ秒読みとなったためであろう。

実は私、ご本人が立っておられるときには、必ず「がんばってください」と声をかけています。
別にみんなにいい顔をしようと考えているわけではなく、当選したら私たちのためにがんばってくださいね、という思いを込めて声をかけています。

日本の政治制度は間接民主主義をとっているので、私たち個人が直接政治に参加することはできません。従って、選挙という形で、自分と意見を同じくする人に対して、国の舵取りを委ねなければなりません。当選した皆さんには、数万人に人たちからこの力を委ねられているということを忘れないでほしいのです。
本当に皆さんにはがんばってほしいのです。

2009年6月1日月曜日

セブンイレブンへ排除命令?!

先日の新聞に「弁当値引き制限、セブンイレブンに排除命令へ」という見出しが踊っていた。
コンビニ業界では以前から問題視されていたそうで、各個店が一旦仕入れた弁当・おにぎりなどは、「期限内、定価販売」が原則で、いわゆる期限切れ目前の値引き販売は認められていなかった。
賞味期限が切れた商品は、すべて廃棄処分されることになっており、そのことが資源の無駄遣い、あるいは個店の負担が過大であるなどと指摘されていた。
今回の措置は、資源の云々ではなく独占禁止法上の不当な制限に当たるとしたようである。

実は、この件について私は若干違った意見を持っている。
コンビニ業界は大手の全国チェーンがしのぎを削る非常に厳しい業界であるが、その中でセブンイレブンは独自の地位を築いている。
セブンイレブンは、今では当たり前のPOSシステムをいち早く導入したこと、店内にATMを設置した(そのために銀行まで作った!)ことなどで知られている。

そして、各店舗周辺の住民構成やその日の天候・近隣の学校のイベントなどの、きめ細かい売場構成を行うことで知られている。
その発注権限は、店舗のオーナーだけではなく、そこで働くアルバイト店員に任されているというケースが多く、セブンイレブンで働くアルバイトは1週間で経営を語り出すと言われる。

今回問題になったような値引き制限があると、各店舗側も廃棄ロスを如何に最小限にするかということに頭を使わざるを得ず、様々なデータの収集・解析が必要になってくる。
おそらく、こういった各個店の工夫が現在のセブンイレブンチェーンの強さを形成したものと考えられる。

今回の排除命令措置が、こういった強さの根源を冒してしまわないだろうかと危惧している。

クールビズ

今日は6月1日、一昔前なら衣更えの季節で、行き帰りの電車の中も黒・紺系統から、白一色に塗り変わる時でもありました。
昨今では、これもクールビズという訳の分からぬ言葉で統一されるようになり、服装も白一色からカラフルな色に変わって参りました。

いわゆる先進国と言われる諸国の中では、日本という国は際立って高温多湿で、西欧社会の服装をそのまま持ちこむことには、かなりの無理があります。
例えば、私が住んでいたドイツでは、比較的湿度が低く、夏でも朝晩びっくりするくらい涼しくなることもあります。
当然のことながら、自宅にエアコンが付いているなんてことは、非常に稀で、普通は窓を少し開けてやれば、充分快適に過ごせる程度の暑さにしかなりません。

どこの国にも、その土地の気候にあった服装というのがあるわけで、日本でも例外ではありません。
少なくとも、西欧社会のコピーをしていたのでは、この高温多湿の季節を乗り切ることができないのは自明の理であります。

クールビズとか、省エネとか難しいことを考える前に、自分の国について充分に理解することが重要なのではないでしょうか。
そして、それこそが真の国際化につながるものと思うのですが、如何でしょうか。

こんなところにも

京都の街は油断もすぎもない
今話題の人ですね〜!