2011年5月26日木曜日

原子力発電の賛否を問う

今朝の朝日新聞の一面は、主要7カ国で行われた原子力発電への是非を問う世論調査の結果に関する報道でした。
http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY201105250637.html

報道によると、今回の福島原発事故の前後で大きく評価を変えている国がいくつか見られ、日本でも反対が賛成を逆転いたしました。
資源の少ない日本にとって、エネルギー対策は大変大きな課題であり、かつては豊かな水量を誇った水力発電が主力でしたが、その後石炭、石油と言った化石燃料が主役となり、今は原子力がそれに取って代わろうとしています。

私が考える日本人の特質として、大きな流れに流されやすいということがあり、この歴史と調査の結果はその特質を如実に現しているようにも思われます。
そして、大きな流れで始まったことに対しては、よほどのことがない限り抗わない。

今回は、そのよほどのことが起こったと言うことで、是まで漫然と容認してきた原子力発電を拒絶する方向に大きく振れました。
当分はこの傾向が続くと思われますから、この際日本国のエネルギー政策を大きく転換するきっかけにすべきでしょう。

確かに膨大なエネルギーを生み出す可能性を持つ放射性物質の活用を諦めるというのは、非常に大きな決断かと思いますが、今現在それを完全にコントロールするすべが見つからないのであれば、その方法を発見するまで活用は留保するというのが、まっとうな考え方だと思うのですがどうでしょうか。

ところで、今回のこの調査結果を見ていて気になったのですが、この調査結果の賛成・反対を合わせたらところ、アメリカは86、フランスは95、ロシアは88、韓国89、ドイツは100、中国は99となりました。一方、日本は76です。

つまり、日本人の4分の1は、「答えない」か「どちらでもない」という「答え」であったようです。
これまた、「自分の意見を言わない(持たない)」という日本人の特質を現していますね。
賛否の調査結果より、こちらのほうが気になってしまう報道でした。

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