2008年5月26日月曜日

これも国際貢献?

今日の帰りの電車(嵯峨野線)での出来事である。

たまたま乗り込んだ駅で、空席を見つけ、
そこに席を占めると、向かいの席には、
一人の外国人の青年が座っていた。

一生懸命日本のガイドブックを眺めている様からすると、
明らかな旅行者とも思えるが、園部行きの電車であるから、
恐らく、亀岡当たりにすむ外国人留学生。
どこかへ旅行に行った帰り。
などと想像をたくましくしていた。

この路線にあまり慣れていないのか、
駅に着く度、駅名を何度も確認している。
そのうちに目があって、笑いかけてきたので、
笑顔を返してあげると、とても嬉しそうな反応で、
こちらも少し気分良くいつもの通り読書にふけっていた。

そのうち、亀岡駅に着いたので降りようかとすると、
その青年がおそるおそる、尋ねてきた。
曰く「この電車は名古屋へ行くか?」(もちろん英語)

一瞬、この先に名古屋とよく似た名前の駅があったかと
考えたが、彼がおもむろに取り出した切符は新幹線のぞみの指定席券。
どうやら、京都駅の出発時刻が全く同じだったので、乗り間違えたようだ。

慌てて、亀岡駅で一緒に降りて駅員さんに助けを求めようとすると、
向かいのホームにはちょうど京都行き普通列車が停車中。

彼にその列車で京都駅へ戻り、新幹線ホームへ向かうよう案内したところ、
彼はそこからさらに飛騨高山まで行く切符を持っていた。
残念ながら、高山行きはとても間に合わないので、
とりあえず名古屋へ向かうということに落ち着いた。

今度は、その旨を停車中の京都行きの車掌さんに説明し、
何とか助けてほしいとお願いした。

その車掌さん(女性でした)は、快く引き受けてくれて
おまけに京都駅では新幹線ホームまで案内しようと申し出てくれた。
彼にそのことを伝えると、大変感謝して喜んでくれた。

以前にも書いたことがあるが、日本という国は
外国人が旅をするのに非常な困難を伴う国である。
新幹線と嵯峨野線のローカル電車を間違えるなんて!!
と顔を顰めるむきもあろうかと思うが、
そんなことは普通に起こりうると思った方がよい。
これだけの案内で充分と思うのは、事情を知っている
我々の側の発想である。

どんな人にも優しい、過ごしやすい
そんな街にならなければいけない。

わずか5分間ほどの出来事であったが、
いろいろなことを考えるキッカケになる出来事であった。

ところで彼は無事名古屋へ着くことができただろうか。
そして今夜の宿はうまく手配できただろうか。

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