2008年5月28日水曜日

信なくんば、、、

昨年来世間を騒がせた船場吉兆がついに廃業を決めた。
次々に露呈される所業の数々は、とても名門老舗料亭に名に相応しいものではない。
私自身は、全くテレビを見ないので、詳しい様子は知らないのであるが、同社の謝罪会見というのは、史上最悪の謝罪会見といわれているようで、後学のためにも見ておくべきだったと後悔している。

私たちが暮らす現代社会は、全てが信用で成り立っている。銀行は必ず返済されるであろうということを前提に預金額以上のお金を貸し出し、経済の規模を拡大している。もちろん我々がお金を預けるのは、少なくとも預けただけのお金は預金者の都合の良いときに引き出すことができるということを前提にしている。(昔はきちんと利息を払ってくれたものだが、現在ではこの点に関しては全く信用できない。)
道路を車で走れるのもしかり。人は右、車は左を走る。赤信号では進まない。等々。数え上げればきりがない。
つまり「信用」というのは、現代の私たちの生活を支える最低限の基本的な「決まりごと」なのである。

ところが、この船場吉兆に限らず、最低限の決まりごとすら守らない悪質なプレイヤーがあまりにも目につきすぎている。ルールに照らせば、一発レッドカードで退場すべき輩である。というか本来なら、ピッチに出てきてプレイすること自体が許されない連中とも言える。

従業員の方々には大変気の毒ではあるが、今となってはあまりにも遅すぎた退場劇といわざるを得ない。
かの謝罪会見の顛末を聞くにつけ、この経営陣には企業を経営する品格があまりないも欠けていた。

今回の船場吉兆のケースは、企業経営の前提である社会の基本ルールとはなんぞやと言うこと、さらには企業の危機管理のあり方についても深く考えさせられた事件であった。
この危機管理の件については、いずれ改めて整理したい。

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