2012年5月4日金曜日

バス事故に思う~想像力の欠如

先日の関越高速道路でのバス事故について、あれからいろいろなことが判ってきました。

運転手自身がかなり疲れていたこと。
これは、途中の休憩中にハンドルに突っ伏すように眠っているのを見たという乗客の証言からも明らかです。
さらには、本来休憩をするはずのホテルでは、ほかの仕事をしていた形跡もあるようです。

それ以外にもこの業界の問題点も明らかになってきました。

今回はバスの手配が大変だったようで、ツアーの企画会社から最終請け負ったバス会社までに、2社の仲介業者が噛んでいたそうで、傭車料はそれぞれで仲介料が差し引かれていたそうです。

また、座席のシートベルトが壊れていたなど、明らかな整備不良もあったようです。

今、世間では、どんどん物の値段が下がり、今回のような長距離バスも、極端な過当競争から、信じられないような値段になっているようです。

先日読んだある本では、地方の大学生が就活で首都圏へ行く際には、この手の低料金長距離バスの利用が欠かせないそうです。

思えば、こういったバスの事故は過去に何度も起こっており、そのたびに運転手の過酷な勤務実態とバス会社、ツアー会社の杜撰な実態が明らかになります。

そのときには、一時的に規制が強まり、改善されるのでしょうが、どうやらいつしか元の木阿弥になってしまうようです。

“規制が無ければなにをしてもよい”という訳では決してありません。

“こんなことをしていれば、いつか大変なことになる”ということが想像できる能力が欠如してきている。

それも社会全体が。

そんな気がしています。

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