2013年3月16日土曜日

みうちの心配が覇気を殺す

今日は父を連れて病院へ行っておりました。
どうも一昨日の夕方に、居室内で転倒してしまったそうで、念のためレントゲンを撮ってもらいに行ったモノです。
結局、単なる打撲で骨には異状がなく、湿布薬をもらって帰りました。

診察の順番を待ちながら、読んでいた文庫本の一節に、どきりとするような文章がありました。
その一部をご紹介します。

人間の覇気を減らすのに、一番力のあるものは、内輪に世話や心配だ。
外部の困難なら、たいていな人は辛抱もするし、またこれがためにますます勇気がでるといふこともあるが、親兄弟や妻子とかいふやうな内部の世話には、みんな根気を無くしてしまふものだ。
どんな大悪人でも、恩愛の情には流石に脆いもので、この情といふ雨露に打たれると、忽ち弱ってしまふものが多い。

なかなk含蓄のある言葉ではありませんか。

この言葉が出てくる文庫本は“氷川清話”、著者は勝海舟です。

これ以外にも、なかなかおもしろく、参考になる断章がいくつも出て参ります。
講談社学術文庫で一冊1000円、買って損は無いお薦めの一冊です。

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