2011年3月29日火曜日

原子力発電

先日実施されたドイツ連邦共和国の州議会選挙で、連邦政権与党の「キリスト教民主同盟」が大きく議席を減らし、原子力発電反対を掲げる「緑の党」が、大きく票を伸ばしたようである。

特に「バーデン・ビュルテンベルク州」では「緑の党」の代表者が初めて州首相に就くことが確実視されている。

この選挙結果には、直前に起こった日本の東北地方大地震と福島原子力発電所の事故が、大きく影響しているようで、思わぬところに波紋を広げているようである。

今から10数年前、私がまだドイツに滞在していた頃の連邦議会選挙で、キリスト教民主同盟と社会民主党の歴史的な政権交代劇があり、社会民主党と緑の党が連立内閣を組んだことがあり、そのとき初めて緑の党が国政レベルで、政権に関与することになった。

実は、そのとき緑の党と社会民主党は、原子力発電撤廃を構想として掲げたことがあったが、結果的にその構想を実現することなく、選挙に敗れることとなった。

今回、世界の原子力発電事業者にとっては、大変厳しい状況を迎えたことは間違いない。実は現に私のふるさとは、原子力発電所からほぼ30kmの圏内にすっぽりと収まってしまっている。

ことが起こった場合、非常に広範囲に大きな被害を与える恐れのあるモノであり、その安全性には通常以上の配慮が必要である。何があっても安全でないと、作ってはいけないモノなのではないか。

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