2009年6月17日水曜日

ウォームハートとクールヘッド

本を読んでいると、時々ふっと「これは!」と思う言葉に出会います。
先日、読んでいた本の中に「社会人として必ず備えなければならないもの、それはウォームハートとクールヘッドである。」という一節が出てまいりました。

さっそく、その語源を調べてみると、20世紀初頭の経済学者、アルフレッド・マーシャルの言葉だそうで、大学での関係者に向けた演説の中で、経済学者に不可欠なものとしてあげたものだそうです。
社会人ではなく、経済学者に必要なものとしたところが、なかなか秀逸で、かの竹中平蔵氏もお好みの言葉であったと聞くのですが、どうも眉唾臭く思えるのは何故でしょうか?

ところで、ウォームハート・クールヘッドを我々になじみのある言葉に直すと「仁・智」であります。
これは、孔子が言うところの五常に挙げられたものに他ならず、まさに「君子」たる者には不可欠の要素とされているわけである。

翻って、我と我が身を省みるにどうであったか。
常にそうありたいとは願っているものの、ウォームハート(仁)については、周囲の人に如何に伝わるかが大きなポイントかと思っている。
いくら自分で、仁の心の発露と思っていても、相手にその心が的確に伝わらないと、それは独りよがりに他ならないのではないかと思います。
コミュニケーションの基本は、相手の真意をくみ取り、こちらの思いを伝えることにあるが、本来的には伝える側に伝える責任があると考えている。
ということは、こちらの熱い思いが相手方に伝わるよう、我々が努力をしなければ行けないことになります。

などというようなことを、つらつらと考えているのですが、少なくとも「クールハートとウォームヘッド」とだけはならないように、精進する毎日である。

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