2011年12月21日水曜日

『日本海』『きたぐに』廃止

先日、来年3月に実施されるJR西日本のダイヤ改正の概要が発表されました。

それによると、今回の改正の目玉は山陽・九州新幹線の増発と南紀方面への新型特急電車の投入だそうですが、その陰でひっそり夜行寝台列車が廃止されることになりました。大阪から北陸、北海道を結ぶ特急『日本海』と急行『きたぐに』の2本です。

この両者は、元々は大阪と青森を結ぶ夜行寝台で、そのまま青函連絡船を挟んで北海道と結ぶ花形列車でした。残念ながら私自身はどちらも利用したことがないのですが、日本海縦貫線を代表する優等列車だっただけに本当に残念です。

皆さんご存じのとおり、かつては日本全国を縦横無尽に走っていた夜行列車も、どんどんその姿を消し、今ではほんの数えるほどになっています。

狭い日本列島ですから、それほど長距離の夜行列車の需要がないのでは、と考えられる向きもあろうかともいますが、本来的には温室ガス抑制などの副次的な効果も考えれば、もっと利用されても良いくらいだと思います。

こうやって、長距離夜行列車が消えていくことの最大の要因は、旧国鉄の分割民営化にさかのぼるようです。何故と思われるかもしれませんが、今や国内では沖縄をのぞいたすべての都道府県がレールでつながっているにもかかわらず、その路線は6つの旅客鉄道会社によって分断されています。
従って、このような複数の会社をまたがる列車を走らせるには、非常に複雑な調整が必要なようで、特に列車が通過するだけの中間会社にとってはうまみが少ないようです。

国情の違いはあるにせよ、自家用車と寝台車を組み合わせたカートレインなどヨーロッパの夜行寝台列車は今なお健在です。

利用者が少なく赤字だから、という理由で廃止してしまうのは簡単なことで、むしろどうすれば利用者をのばすことができるのか、真剣に考えてほしいと思います。

複数の会社線にまたがっているにも関わらず、一つの会社で運行されているJR貨物という実例もあることであり、工夫の余地は

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