2011年11月13日日曜日

ユーロの危機

今、ヨーロッパが大きく揺れています。
今日の朝日新聞に、元ドイツ連邦共和国の副首相であったフィッシャー氏の寄稿文が載せられていたので懐かしさのあまり、久しぶりに経済ネタをUPしようと思います。

私がドイツにいた当時、ちょうど通貨統合が行われようとしていた頃で、既に銀行の口座や店頭での価格表示には、ドイツマルクとユーロの両方が使われていました。

以前、同様の指摘をしたことがあるのですが、欧州の通貨統合は、それまで何度も欧州の火種になってきたドイツが、将来にわたりその災いの元となることを忌避するため、あえて当時ヨーロッパでは最強の通貨と言われたドイツマルクを捨てて、欧州統合の象徴と言うべき通貨統合へと全力を降り注ぐことによって実現しました。

国内には反対の声も多かったのですが、そこをあえて欧州統合の礎になることを選択したのです。

とはいえ、スタートからその存続を危惧する声も大きく、その最大の理由は、当初からその統合にイタリアが入っていたことでした。私自身も、イタリアを入れることには大変懐疑的で、その一点をもって、通貨統合に大きな爆弾を抱えながらスタートしたと思ったものでした。

そしてついに、時代が進みギリシャまでもがその枠組みに入ってしまいました。

さすがにこれはやり過ぎだったと思われます。現在ユーロを導入している国は17カ国だそうですが、国によっては離脱をさせていかなければ、到底基軸通貨としては用をなさないと思われます。

欧州連合自体は政治的結合体ですから、ユーロという経済的結合体と同地である必要は無いと思います。両者を完全に一体化させようとするならば、今一度欧州連合という組織体のあり方を、再検討するべきでしょう。

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