2009年8月3日月曜日

伝統産業の復興のためには

先日、とある機会がありまして、私の知り合いの蒔絵師さんに1時間程度の講演をしていただきました。内容は、氏が携わられた代表的な作品の制作秘話や常日頃のお仕事、仕事に使う材料や道具など幅広い内容について、非常に判りやすいお話しでした。

講演会の聴衆は、府内で活躍する伝統工芸の若手職人さんとこれまた府内の大学で学ぶ海外からの留学生さん(日本語の達者な方ばかりです)という異色の組み合わせでございました。

結構専門的な単語や言い回しもあって、留学生の方々には難しかったかなと思ったのですが、途中で数種類の作品を実際に手に取らせてくれたり、制作風景を撮影されたDVDを上映してくれたりと、興味の尽きない内容で、眠ることなく最後まで静かに聞いてくれました。

お話しいただいた内容は、何度か断片的に氏からお話しいただいたことの総集編の様な中味でしたが、しばらくこの世界からは離れていたので、改めて新鮮な思いで聞かせていただきました。

講演の後、昼食をご一緒しながら引き続きお話を伺う中で、今の業界を嘆く次のような言葉がありました。

曰く、今の伝統工芸業界の人々(特に職人さんと呼ばれる人たち)は、総じて自分や自分の仕事をPRする事を怠りすぎており、このままでは一般の消費者の方たちから見向きもされないようになってしまうのではないか。

中には、そう言ったことに長けている方(特に若い人たち)もいるが、実は仕事がないといって嘆いている方たちこそ自分たちをPRする努力をしなければいけないのではないか。

全くそのとおり。我々行政の仕事でできることは高が知れています。やはり実際にその仕事に携わっている方々が、それこそ「ヒッシのパッチ」で頑張っていただかないと、失礼ながらその方々の事業の将来はおぼつかないものと思います。

日本の特に京都の伝統産業、頑張って!!

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