2008年4月28日月曜日

消えゆく空港

ドイツのベルリンで先日実施された住民投票の結果、
市内中心部にあるテンペルホフ空港の今年10月閉鎖が決まったそうです。

この空港は、ベルリンにある3つの空港のうちもっと古いもので、
第三帝国様式の外観は、威厳と存在感にあふれるもので、
第2次大戦後のベルリン封鎖の際には、物資の輸送基地として
大活躍し、1年もの間、西ベルリン市民の生活を支えました。

当時最も大量に運ばれた物は、食料や飲料ではなく
石炭で、数分間おきに運ばれてきたそうです。
また、飛行機をいったん着陸させると燃料がたくさん要るので、
高度を下げて、滑走路に落下させていくという荒っぽい
方法がとられたとも聞いています。

この空港は、非常にこぢんまりとしているので、
空港玄関から搭乗口まで数分でたどり着けるという便利さで
何度も利用したものです。
もっとも、滑走路が短かったので、プロペラ機しか使用できず、
ジェット時代に取り残されてしまっており、
近年は寂しいかぎりであったという報道です。

おそらく、何らかの形で残されるとは思うのですが、
また一つ時代の生き証人が消えていきます。

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