2009年3月21日土曜日

農業の未来は

今朝の新聞で、現在の農政特に減反政策に関する朝日新聞社と東北大学のアンケート調査の結果が、大きく報道されていた。詳しくはこちら

経年的な変化が押さえられていないのが残念であるが、傾向的には従来の農政への懐疑、不信のなせるわざではなかろうか。どうやら国のいうことを鵜呑みにしていてはいけないのではないか、ということに気づき始めたということである。

我が家も実家は米を中心とした農家であったので、何となく分かるのであるが、従来農家、農業というのは徹底的に保護され、非常に手厚い保護をされていた(それこそトキ並に、、、)。農家は米さえ作っていれば、それを国家が適正以上の価格で買い上げてくれ、何とか生きていけたのである。

ところが、それがために農家は自分たちで考えることをやめてしまい、国やその手先となった農協に頼り切り、本来国の根幹を支える産業であるはずの農業を、社会の変化に全くついて行けない斜陽産業に仕立て上げてしまった。

かといって、食べ物に対する好みや安全性にことのほか敏感な日本の消費者に対し、アメリカ型の集約化、大型化は日本の農業には合わないというのも、アンケートの結果が示すとおりである思う。今ようやく、そのことに気づいた担い手たちが全国で様々な取り組みに着手していると聞いている。

天然資源の少ないこの国においては、歴史・伝統・文化と一体化した日本独自の付加価値をつけたサービスを国外の消費者に提供することで経済を回していく必要がある。文化というにはすなわち食文化である。日本のおもてなしの文化は、すべてお客を食でもてなす作法に由来している。その食文化を支えるのが、日本の農業である。

日本の文化、食文化を支えるのは、日本の農業でなければならない。明治維新や第二次世界大戦後の愚を決して繰り返してはならない。

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