2010年5月16日日曜日

沖縄

昨日は、沖縄の返還記念日であった。38年前(1972年:昭和47年)にアメリカの占領下から日本に返還された。1945年に連合国軍が沖縄を実質支配してから、おおよそ27年間その支配下にあったものが、日本に返還されてそれを10年以上上回る年月が経った。

その間もアメリカ軍は沖縄駐留を続け、哀しいかな沖縄そのものもアメリカ軍に依存するかのような形でしか存続できなくなってしまった。

そして、ここへ来て「普天間問題」の勃発である。

様々な考えや駆け引きがあったとは思うが、結果的に前の自民・公明政権では、沖縄在留米軍を引き続き沖縄に固定化することでアメリカ側と合意した。

ところが、昨年の政権交代以降、政権与党はこの問題を白紙に戻し、再度検討することを表明した。他国政府との合意事項であるから、政権が変わってもそれは維持されるべきと言う理屈は充分に理解できるし、そうでなければ国際的な信用を失ってしまう。
現に近隣の国との関係で我々は何度も痛い目に会っているのは周知の通り。

しかしながら、それでもなお今回の見直し議論は間違いではなかったと私は評価している。ただ、惜しむらくは日本国民の誰もがその議論に応じようとしなかったことである。「沖縄の人はかわいそう。だけど私の近くではなく、沖縄で良かった。」沖縄県民以外の誰もがそう考えている。そのことを率直に口にしたのが東京都知事であった。

一方私の知るかぎり、唯一この見直し議論に応じたのが、大阪府知事であった。もちろん関西の政財界とも、この意見を黙殺した。

結果はどう出たとしても、この普天間基地見直し議論については、もっと生の意見をぶつけ合うべきではないか。この問題について、来週急遽全国知事会が開催されることになった。結果よりも、そこでどのような話し合いがされるのか、その中身に非常に注目している。

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