2008年11月16日日曜日

忍び寄る恐怖

今朝の朝日新聞の一面トップ記事は、私たちが「もしや」と危惧していたことが「やっぱり」という確信的な恐怖に変わったゾッとするような記事であった。

ここのところの金融・経済の状況を見て、大多数の企業が、2010年春の新規採用予定を2009年春の予定よりも縮小するとする計画であるという記事である。
同時に、来春の卒業予定者の最小内定取り消しをする企業もあちこちで出てきているともいわれている。
朝日新聞の記事によると、数年前の大不況時に採用を極端に絞ったため、組織の人員構造に極端なアンバランスが生じてしまった企業が多く、直ちに同じ愚を繰り返す企業はそう多くはないであろう、とのことであるが、何とか局所的、一過性のものであってほしいものである。

失われた10年に大学を卒業した人たちが、超就職氷河期と言われる時代の波に翻弄され、多くの優秀な学生が定職に就けず、非正規労働に従事せざる得なくなったことは記憶に新しい。今社会問題となっているネットカフェ難民やワーキングプア問題の現況とも考えられる。

同じ能力を持った人間が、生まれ育った時期だけの問題で、その能力を発揮するチャンスさえ与えてもらえないという現実はあまりに悲しい。

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