2009年11月5日木曜日

統合から20年

11月に入って一気に寒気がやってきて、ここ数日は冬のような寒さです。
まだ、雪が降ったり氷が張ったりという寒さではないのですが、その直前まで20度を越える日が続いていたこともあってか、とても寒く感じます。

ところで、同じくここ数日、新聞紙面などでは東西冷戦終結の象徴であったドイツの再統一に関する記事が溢れています。
ドイツのベルリンで、西ベルリンを囲むように設けられていた「壁」が実質的に崩壊したのが1989年11月9日、まもなくあれから20年を迎えようとしているのです。
私が、ベルリンに住んでいたのはちょうど今から10年前。街中では、あちらこちらで壁崩壊からの10年間を回顧しているという時期でした。

いまなお言われているように旧東ドイツと西ドイツの格差は、当時も非常に大きく、経済力はほぼ10対1とも言われておりました。果たして今は一体どうなっているのか、詳細な資料を持ち合わせていないので、何とも言えないのですが、昨今の報道を見る限り、その格差是正は進んでいないのではないでしょうか。

その結果、ドイツの選挙では、旧共産党の流れをくむ左翼党が、順調に議席を伸ばし、今年9月の総選挙でも大きく躍進しました。旧東側の諸州で、現状への不満を持つ層が急激に増加していることの現れかと思われます。

10年前、「『心の壁』は取り払われたか」ということが盛んに言われていました。翻って今のドイツでは、どのような光景が見られているのでしょうか。

東西ドイツ統合から来年10月で満20年。ドイツでは統合後に生まれた子供たちが成人(18歳)を迎えます。ナチスが生まれる少し前、1920年代、ドイツはかつてない繁栄の時代を謳歌しました。新生ドイツは、再びその輝きを取り戻せるのでしょうか。

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